日陰者の夕べ

静かに暮らしたい隠れバンギャル

霞んだ視界の中、手を伸ばす

少し前にあんな記事を書いたばかりなのに、自分では一見バンギャルに見えないバンギャルだと思っていたのに。

「満月さんてV系とか好きでしょ?昨日YouTube漁っててX JAPANのライブ映像観たんだけど、満月さんの事が頭に過ぎったよ」

と職場の人に言われました。

 

バ レ て る

 

「ンフええーそう見えます?」

と、鼻笑いと共にお茶を濁しました。

 

X格好良いけれどそんなに詳しくないし、運命共同体の要素はありません。

敢えて言うならその世代なら黒夢の方が好き。

 

ピアスは耳に穴は開いている物のほとんど付けないし、癖毛なので縮毛矯正はしているけれど自然な仕上がりのメニューにして貰っているし、黒髪なのに。

バンギャルバンギャルと気付かれるならまだしも、普通のおじさんにバンギャルと気付かれるのは不覚。

 

明日から更に地味な格好しようと思います。

消えそうな足跡をもう1度踏みしめた

第6実験室は今更私が言うまでもない程、当時のV系の中では秀逸なアルバムだったように思います。

1曲目からたった4行の歌詞、1分半にも満たない長さであれだけ良くも悪くも印象に残る-187-、その他も8割方、あらゆる存在を揶揄するかのような歌詞を乗せた曲。

時にドラマ。

曲調は全体を通してキャッチーで、「アングラです、サブカルです」という自己主張は前ボーカル在籍時に比べるとかなり薄れた物の、確かに継承はしていた。

ふざけているかのようで、よくよく聴くと格好良かった。

-187-のアウトロの壮大さとか、タイトルだけ見るとびっくりするようなママパパの深みとか。

ギャラクシーなんか、ギターのリフは超絶単調だし曲の展開も特筆するべき物は無ければ歌詞だって聴き手を舐めきっているように捉えられるのに、上手く言えないけれどツボで、今でも個人的にはcali≠gariの好きな曲の中でもかなり上位に入ります。

 

今更私が言うまでもないと言いつつ、第6実験室の事になるとつい少し熱くなってしまう。

とにかく、当時は衝撃的なアルバムでした。

噂によると石井は今ではこのアルバムを黒歴史視しているそうで、ガリストになったきっかけで思い入れのある身としては少し悲しいけれど。

 

ふざけている風の曲が大半の中、ラスト2曲に収録された青さんの曲も際立っていた。

特にママパパ、タイトルでエログロナンセンスな曲を予想していたのに、可哀想な少年の手記のような、人生論のような、歌詞と言うより文章と言った方が適切のように思える物でした。

で、秋の夕方に聴くと無条件で鬱な気分になりそうな気怠い、でも途中所々で明るさが垣間見れる曲調。

 

この人達の事をもっと知らなければ、と思いました。

 

今更な事が多過ぎますが、私がガリストになったきっかけです。

 

思慮の森を歩いて

cali≠gariの事を、改めてここ数日考えていました。

考えさせてくれるきっかけが、幾つもありました。

ガラと青さんの対談だったり、愛読しているブログの書き手さんだったり。

で、思ったのは、私は結局cali≠gariの事を完全に嫌いになれずに、未練タラタラのまま節目のライブには通い、楽しさと違和感と悲しみを同時に味わってしまうんだろうな、と。

以前の記事で触れた、思春期が終わる頃に出会えた本命と言えるバンドは、cali≠gariです。

当時の衝撃は今でも忘れません。

奇形メルヘン音楽隊を名乗っていた時代は、数あるバンドの中でも個性があったし、それなりに人気もあった事は知っていました。

でも、前のボーカル秀児の声も相俟って、「アングラです!サブカルです!」と自己主張するような曲や演出が所々受け付けない部分があって、しっくり来ずに2、3回借りた物を聴いてからはもう良いや、でも頑張ってねという気持ちでCDを返しました。

石井秀仁の加入後、奇形メルヘン音楽隊というコンセプトが消滅してから、cali≠gariにどっぷり浸かるきっかけとなるアルバムがリリースされました。

第6実験室。

これが私の、ガリストへの第一歩でした。

視線の先に答えは無いんだよ

しばらくライブの予定が無くて、寂しいです。

歳も歳なので少しはまったりするのも悪くないのだけれど。

 

少し前に友達と話していて気付いたのですが、最近街中でもライブでも、如何にもバンギャルです!というルックスの人が減ったように思います。

今も昔も隈なくバンギャル観察している訳ではありませんが、h.naotoアルゴンキンセクダイBPNで固めた王道スタイルもしくは全身真っ黒のバンギャルロリィタさんもあまり見掛けなければ、ディアマンテ着ているような姫ギャルもいない。

絶滅した訳ではないけれど、日常生活を送っていて「あ、この人バンギャルかな」と一見して分かるような服装や化粧の人をあまり見掛けなくなりました。

新宿やら原宿行けば別ですが。

ライブでも箱ではツアーTデニムスニーカーの人が増えたし、ホールの時はコスやらロリやら見掛けるね、程度で。

 

箱では装飾品いっぱい付いた服やアクセは危険を伴うし、仕方ないのだけれど少し寂しいな。

如何にもバンギャルな装いをして、気恥ずかしいながらも快感を伴いながら歩く、あの何とも言えない感覚はある程度若くなければ出来ないのにな。

縮毛矯正シャキーンのエクステツートン+ボロ布のような服で練り歩いていたかつての自分を止めたい気持ちもあると同時に、我ながら眩しかった。

それこそ不安ばかりなのに気持ちはときめいていた。

楽しかった。

 

あの頃に比べたら服も売れない時代だし、naoto系列なんか全店舗閉店でオンラインのみに絞るそうですね。

あの縫製でこの値段は無いべ、と服の素人でも感じたような作りだったとは言え、ああいうジャンルでは頭一つ出た存在だったのに。

セクダイやピースナウ系列が閉店してからも随分経つし、流行り廃りもあるのかも知れません。

学校ではともかく職場ではとても着れないし。

 

ライブ会場を離れれば一見バンギャルに見えないバンギャルが増えたと同時に、ロリィタの精神論のような物も気付けば聞かなくなりました。

あれは何だか、堅苦しくて好きではありませんでした。

MANA様位徹底していたら格好良いけれども。

 

取り敢えずハロウィンか白い羊ではロリィタ着よう。

オバンギャだけれど無地のゴスロリやクラシカルなら辛うじてまだ無理は無い。と思う。

泳ぐ指先に触れてみたいと思った

待ち合わせまでの時間に記事を書こうとしたらエラーが出まくってそこそこの長文が消えた模様で、心折れかけました。

スマホのブラウザ更新は宜しくないようです。

だからもう掻い摘んで書こう。 私は音楽に生かされたと思える出来事を沢山経験したけれど、音楽のせいで死にたくなる事も沢山あったから、音楽は大好きでもあり、少し嫌いでもあります。 紙一重です。 V系でもV系以外のジャンルでも、楽しい事、悲しい事、数え切れません。 でも根がバンギャルなので、思い込みも感情の起伏もそれなりに激しくて、音楽に触れるのがしんどいとすら思った時期もあります。 でも結局手元に無いと生きて行けないよね、という話でした。 またねっ。

残り香と記憶を辿り夢の底

記憶が薄れないうちにライブレポの1つでも書こうかなと思いましたが、何だか駄目でした。

一曲ずつこんな感じでした、この時このメンバーがこうしてました、私はこう思いました的なの、昔は書けたんだけどな。

何年も書いていないのと、単純に語彙力と記憶力が落ちているのが一因かと。

オバンギャ辛い……

リハビリも兼ねて、サラッとした感想にしよう。そうしよう。

 

先日書いた通り、整番両日共にキャパの半分以降でした。

なので、衣装はほとんど見えていないし覚えていません。

健一の裸ジャージ以外は。

 

MERRYはつくづく曲の幅が広いバンドだなあ、と思いました。

林檎と嘘のような少しシャレオツな曲もあれば【collector】やニヒリスティックのように硬派な物もあるし、夜光とかコールingみたいに聴かせる物もあって、アイデンティティ木漏れ日辺りの明るいメロディなのに切ないのもある、勿論根本にレトロックがある。

 

そしてアコースティックのアレンジが毎度神アレンジ。

Happy Lifeとか贔屓メンバー作曲にも拘らず苦手な曲だったのに、平日のテツでアコースティックで聴いて以来大好きな曲の1つです。

通常バージョンまだ少し苦手だけd

冬のカスタネットでジーンと来て木漏れ日で号泣からのクラアゲは切り替えが大変過ぎました。

ファ?!となった直後に無理矢理余韻吹っ飛ばして暴れるのは一周回って楽しさもあったけれど。

ただ、平日の女B面も素敵なアレンジでしたが、苦手意識は拭えませんでした。

A面の完成度の高さと比較してしまう事も然り、cali≠gariの初恋中毒とコード進行が被っているからだと思う。

妙に明るい曲調に少し野暮ったい、でもよくよく読むととても切ない歌詞の初恋中毒の中毒性とも、無意識に比較してしまっているんだろうな。

あっちは初恋こっちは不倫と、テーマの純度は真逆なのにね。

 

24時間テレビに乗っかって、「僕らなりのサライをやりましょう」からのT.O.Pは興奮しました。

健一の裸ジャージと同じくらい。

 

先日チラッと触れましたが、ネロの1日目の

「ラムフェスではナンセンスステージがメインステージでcali≠gariと出るんだけど、考えてみればcali≠gariってナンセンスの先輩だよね。でも正直負ける気がしないんで、全身全霊でやりたいと思います」

的なMCが格好良過ぎました。

一方その頃健一は横で鼻を掻いていた

 

我ながらとても読み難くて取り留めのない文章ですが、沸いたり泣いたり感傷的になったりと、忙しくて楽しいライブでした。

 

で、ドド新規故にライブ中曲とタイトル一致しない曲も正直数曲あったので、もっともっと聴き込まなければ。

宴の後はいつも寂しい残り香が

MERRY Special 2 Nights「S」「M」行って来ました。

 

考えてみれば友達にMERRYを薦められてから1年も経っていなくて、あの頃はどっぷりハマるとは予想だにしませんでした。

名前は結成当初から知っていた物の、自分には特別縁のないバンドだと思っていました。

東京地下室で観た時だって、うん、格好良いんじゃない、ああこれが噂の三点倒立ね、位の物でした。

今更MERRYの事を知る毎に心惹かれつつも、新たにバンドを好きになるのも少し怖い気持ちがあって。

だってあっという間にもうこんな歳だし親も歳だし、バンギャルとして生きてきた中で色々あったし新たな対象に情熱燃やす気力にも遠征したり何だりする体力にも自信ありませんでした。

今、行ける所は出来るだけ行こう、もっとこの人達の事を知りたい、健一は天使と思って止まない。

そう思う自分自身に僅かな戸惑いはある、でも好きになってしまったんだもの仕方ないじゃない、と女々しい男の恋愛みたいな気持ちを抱きながら、結局ライブを全力で楽しんでいます。

 

この戸惑いを一切合財抜きにして好きだな、格好良いな、良いバンドだなと思える日がそう遠くなければ良いな。

楽しいライブでした、有り難う。

 

次回はラムフェス。

1日目、ネロが言った「cali≠gariにも負ける気はしないんで」

2日目、ガラが言った「cali≠gariぶっ倒す位の気持ちなんで」

の言葉がとても心強くて感極まりました。

 

あと、健一の裸ジャージはエロス。

 

レポと言う程でもない、取り敢えずの感想はここまで。